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Master Class by Mochy & Marc Olsen (ソフトカバー)
この本はスペインのMarbellaで行われた4つのバックギャモンセミナーを基に書かれたものです。世界 No.1 プレイヤーのMochyこと望月正行と、Backgammon GalaxyのCEOであるMarc Olsenとの共著です。内容は下記の通り。
1) Strategic Visualization: Priming or Blitzing by Mochy
2) Game Plan Dynamics by Marc Olsen
3) Backgame Strategy by Mochy
4) Cube Action in Undefined Positions by Marc Olsen
各章の構成は、まず戦略の解説があり、次に説明用の例題があり、最後に問題(15問ずつ)でその章の理解を試す、となっています。
Strategic Visualizationでは、Mochyがバックギャモンのポジションをどのように「見て」いるかを解説しています。彼はバックギャモンのムーブを考える時、出目とか候補手とかを最初に考えていません。まずは自分と相手のポジションがどういうポジションなのかを大まかに2分して「見て」います。具体的にはPrimingに適したポジションなのか、Blitzingに適したポジションなのかを「見て」、それに当てはまるムーブを選んでいる、だけなのです。このやり方に慣れると、たいていの局面で何も考えないでもブランダーを選ばなくなるので、とても役に立つと思います。過去15年間で一番人気のセミナーであり、書籍化にあたり、更なる改善を加えてきているので、非常にわかりやすいと思います。
Backgame Strategyでは、今までどの本でもきちんと書かれてこなかった、Backgameの基本的な戦略とメカニズムを解説しています。また、タイミング、というあいまいな概念を数値化して科学的に扱えるようにしています。経験とセンスが大事と、職人的な技術みたいに扱われてきたものを、万人が数字に基づいて考えられるようにしました。ソフトウェア(eXtreme Gammon 2)が壊れているんじゃないか?と思うような信じられない手も、きちんと考えていくと、合理的な手だということも示されています。
Marc Olsenによる章はGame Plan DynamicsとCube Action in Undefined Positionsです。Game Plan Dinamicsでは、各ゲームプランを詳しく解説し、それに合わせてムーブを選択することの重要性を示しています。
Cube Action in Undefined Positionsでは、PRATモデル (Position, Race AND Threat - 3つの要素から正しいキューブを導く方法)を改良して、独自のOlsen Point Systemというのを産み出しています。これがとても分かりやすく、使いやすい。1) Threat = 決め手になるロールがあり、2) Blitzing, Priming, Raceの3つ中2つ以上で大きくリードしていればダブルになる、というものです。
この本の面白いところは、各章のテーマはバラバラなのにも関わらず、概念や考え方が重なり合って補強しているところです。Visualizationの話ではBlitzに行くべき時、Primeに行くべき時の見極めをするのですが、それはMarcのGame Planの章でも使われる話になります。知識は大きな木のようなもので、枝を見て大本を調べていけば、最後には幹にたどり着くのでしょうね。
英語で書かれてはいますが、ポジションが非常に多いのと、構成が分かりやすいので、読むのに苦労はしないと思います。
著者紹介
=======
望月正行 (Mochy)
・バックギャモンプロフェッショナルプレイヤー
・2009、2021年世界チャンピオン
・BMAB (Backgammon Masters Awarding Body) の Super Grand Master 2
・一般財団法人日本バックギャモン協会 代表理事
Marc Olsen
・バックギャモンプロフェッショナルプレイヤー、YouTuber
・Backgammon GalaxyのCEO
・BMAB (Backgammon Masters Awarding Body) の Grand Master
“Master Class”
==============
・ソフトカバー、418ページ
・サイズ: 15cm x 22.5cm
・出版日: 2023年5月8日
・著者: Masayuki Mochizuki & Marc Olsen
・価格: 9,800円(日本国内限定値段)
1) Strategic Visualization: Priming or Blitzing by Mochy
2) Game Plan Dynamics by Marc Olsen
3) Backgame Strategy by Mochy
4) Cube Action in Undefined Positions by Marc Olsen
各章の構成は、まず戦略の解説があり、次に説明用の例題があり、最後に問題(15問ずつ)でその章の理解を試す、となっています。
Strategic Visualizationでは、Mochyがバックギャモンのポジションをどのように「見て」いるかを解説しています。彼はバックギャモンのムーブを考える時、出目とか候補手とかを最初に考えていません。まずは自分と相手のポジションがどういうポジションなのかを大まかに2分して「見て」います。具体的にはPrimingに適したポジションなのか、Blitzingに適したポジションなのかを「見て」、それに当てはまるムーブを選んでいる、だけなのです。このやり方に慣れると、たいていの局面で何も考えないでもブランダーを選ばなくなるので、とても役に立つと思います。過去15年間で一番人気のセミナーであり、書籍化にあたり、更なる改善を加えてきているので、非常にわかりやすいと思います。
Backgame Strategyでは、今までどの本でもきちんと書かれてこなかった、Backgameの基本的な戦略とメカニズムを解説しています。また、タイミング、というあいまいな概念を数値化して科学的に扱えるようにしています。経験とセンスが大事と、職人的な技術みたいに扱われてきたものを、万人が数字に基づいて考えられるようにしました。ソフトウェア(eXtreme Gammon 2)が壊れているんじゃないか?と思うような信じられない手も、きちんと考えていくと、合理的な手だということも示されています。
Marc Olsenによる章はGame Plan DynamicsとCube Action in Undefined Positionsです。Game Plan Dinamicsでは、各ゲームプランを詳しく解説し、それに合わせてムーブを選択することの重要性を示しています。
Cube Action in Undefined Positionsでは、PRATモデル (Position, Race AND Threat - 3つの要素から正しいキューブを導く方法)を改良して、独自のOlsen Point Systemというのを産み出しています。これがとても分かりやすく、使いやすい。1) Threat = 決め手になるロールがあり、2) Blitzing, Priming, Raceの3つ中2つ以上で大きくリードしていればダブルになる、というものです。
この本の面白いところは、各章のテーマはバラバラなのにも関わらず、概念や考え方が重なり合って補強しているところです。Visualizationの話ではBlitzに行くべき時、Primeに行くべき時の見極めをするのですが、それはMarcのGame Planの章でも使われる話になります。知識は大きな木のようなもので、枝を見て大本を調べていけば、最後には幹にたどり着くのでしょうね。
英語で書かれてはいますが、ポジションが非常に多いのと、構成が分かりやすいので、読むのに苦労はしないと思います。
著者紹介
=======
望月正行 (Mochy)
・バックギャモンプロフェッショナルプレイヤー
・2009、2021年世界チャンピオン
・BMAB (Backgammon Masters Awarding Body) の Super Grand Master 2
・一般財団法人日本バックギャモン協会 代表理事
Marc Olsen
・バックギャモンプロフェッショナルプレイヤー、YouTuber
・Backgammon GalaxyのCEO
・BMAB (Backgammon Masters Awarding Body) の Grand Master
“Master Class”
==============
・ソフトカバー、418ページ
・サイズ: 15cm x 22.5cm
・出版日: 2023年5月8日
・著者: Masayuki Mochizuki & Marc Olsen
・価格: 9,800円(日本国内限定値段)